[#SmartGrid #スマートグリッド] GEの$2億ドルに及ぶスマートグリッドファンドについて、CEOのJeff Immelt氏が解説

今週のスマートグリッドの最大の話題は、General Electric社が発表した、$2億ドルに及ぶスマートグリッド関連技術への投資ファンドに関わる話である。

一般の業者が、これだけの金額を特定の技術に対して投資をする、と発表したするのは珍しく、また、VCと共同で資金を調達する、というのも斬新な発想として話題を集めている。 

この発表に関して様々なニュースが流れているが、下記のように記事はGEのCEO、Jeff Immelt氏のインタビュー内容を説明したものとして興味深い。

Jeff Immelt氏が火曜日に発表した$2億ドルのスマートグリッドファンドについて、「スピード、スケール、そしてビジネス」という3点を強調している。

内容は、GEが$1億ドル、パートナーVCが$1億ドルをそれぞれ投資する形でのファンド形成である。投資先は、最先端のスマートグリッド技術である。

GEは過去にもエネルギー事業に対して大型の投資を行っている。自社のR&Dに対して$50億ドルの投入、21社に及ぶグリーンテック企業に対して$1.75億ドルの投資、等がある。今回の計画は、GEと主要VCが組んで、今後わずか10週間の間に投資を行おう、という非常にスピード感のあるものである。  投資を希望するベンチャー企業としては、9月半ばまでにGEに対してビジネスプランを提示する必要がある。 

VCのパートナーも壮々たるメンバーである。Kleiner Perkins、Foundation Capital、Rockport Capital、Emerald Technology Ventures等が名を連ねている。


何故そんなに短期間で投資を行うのか?  Immelt氏の言葉によると、次の2つの理由が挙げられる。

1) 既に開発、製品化している様々なGEのスマートグリッド製品(スマートメータ、スマートアプライアンス、EV充電装置、HEM製品)をさらに事業化するためのパートナー企業を早急にそして積極的に開拓する必要がある。

2) DoE(国防相)のスマートグリッド助成金と異なり、GEは革命を起こすような技術を求めている訳ではなく、今日の製品ポートフォリオを通して事業化(要は金儲け)する事が目的。そのための判断プロセスはずっと短時間でできる。

GE・VCのチームは、次の3つのテーマに基づいて新規技術を持った企業を募集する。

Renewables(再生エネルギー)、 スマートグリッド、 エコ・ビルディング

これらのエリアに該当する企業に対して、5つの賞:(Smart Grid Challenge Awards)、各々$10万ドルの投資を計画している。一種のコンテストの様な形で進められるが、Immelt氏によると、GEはさらに高額な投資、場合によってはM&Aも含めた投資も考えている、と表明している。

もう一つ気になるのは、資金をこれだけ持っているGEが何故、VCと組むという方針を取ったのか? これについてImmelt氏は次のようにコメント:

「スタートアップ企業としては、単に資金を投入するだけではなく、スマートグリッド事業に精通している専門家がハンズオンで事業に支援するパートナーの方がありがたい場合もある。GEは巨大企業なので、その辺あまりフットワークが速い訳ではない。」

かなりはっきりとGEとVCの棲み分けを明確化している点が興味深い。VCを絡ませる事のメリットはGEにもある、とImmelt氏は述べている。GEの事業戦略に対して、どの新興技術が最も最適なのか、VCの見識を参考にする事ができる、という点である。過去の投資でもこのやり方で成功している、と述べている。

Immelt氏はさらに大変興味深いことを述べている。

The most important thing that can happen to boost greentech and the smart grid is to put a price on carbon.” 

CO2排出規制に関して、成果を出せる企業に対して、もう少し効果的に資金をを調達する、もしくは投資に対する回収を促進する、何らかの法制度、もしくは金融市場の仕組みができれば、電力会社等はより積極的にスマートグリッドの導入するだろうし、技術の発展に寄与するはず。議会で議論されているCarbon Cap & Tradeの事を指しているのかどうかは不明。

最後にImmelt氏が述べたのは、GEとしては、グリーンテック(Greentech)という言葉を出来ることなら避けたい、と。 GEは一生懸命働く人間が構成する会社であり、Greentechという言葉の持つ高尚なイメージにはそぐわない。むしろ、”Digital Energy” という言葉を押し進めて行きたい、と思っている。


GEと主要VCがパートナーシップを組んで、ジョイントで特定の事業領域に対して投資ファンドを立ち上げる、という戦略は非常に興味深い。 それぞれの利害関係、特質を活かす、という意味では日本の大手ITメーカ、電力事業者も参考にできる方法論である、と考えられる。  しかしながら、何故GEがこんなに急がなければいけないのか?  その背景には、スマートグリッドの業界が非常に競争の激しいものになる、という実情がある、と言える。電力業界、ICT業界、テレコム業界、インターネット業界、家電業界、等複数の業界が混ざり合うだけに、その中で覇者を狙おうとする企業の数は非常に多い、という事が一つの要因である、と言える。複数業界に渡る製品ポートフォリオを持っているGEとしては、この混沌とした市場状況の中で主導者の立場を狙う好機、と見ているのかもしれない。そんな総合力をもっているGEでさえも、それぞれの製品コンポーネントを繋げる技術は、外部のベンチャー企業に期待を寄せる、というのも非常に興味深い。自分が出来る事と出来ない事を十分に理解した上で行動を取っている、という点、感心できる。   

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