[#SmartGrid #スマートグリッド] スマートグリッドネットワークをユーテリティ事業者が自社で投資すべきか、テレコムを利用すべきか、その比較と議論分析

スマートグリットにテレコム業界のネットワークを利用すべきかどうか、業界で意見が分かれている。

そもそも、テレコム業界とユーティリティ業界とはかなり違う世界であるゆえ、お互いに交流を持つ事業関係があまりなかった、とうのが一つの理由であるが、それにしてもそれぞれの主張は平行線をたどりながら、業界全体としてのコンセンサスがなかなか取れていないのが現状のようである。 

下記は、それぞれの業界の「言い分」を10個ずつの項目に分けて整理したものを、関連する記事から抜粋したものである。 

ざっと見て、テレコム業界の言っている事の方が妥当なようにも思えるが、技術的な評価、ビジネス面での評価を超えて、両業界がそれぞれの強みをよく知り、協業できる姿勢を作ることが出来る中間的な立場にいる組織が動く必要性を感じる。  米国においては、中央政府、もしくは州政府がその取りまとめを行う方向にあるが、日本ではどこがそういうイニシアチブを取ることが出来るのか、興味深いところである。 何せ、かなり技術的な知識を要求される役割なので、政治的な手腕だけでは足りない、という面がある。


ユーテリティ事業者が何故自社ネットワークを作る必要があるのか: 
Pike Research
による、ユーテリティ事業者の懸念事項

テレコム業界が何故スマートグリッドネットワークを提供するすべきか:
SmartSynch
社の対応(テレコムネットワークを採用するベンダーの代表)

http://earth2tech.com/2010/07/28/10-reasons-utilities-want-to-build-their-own-smart-grid-networks/

http://feedproxy.google.com/~r/earth2tech/~3/1cW9aTZuuCc/

電力会社は、自社の顧客をすべてカバーする必要がある。 テレコム会社の構築するネットワークは、都市部を中心としてのカバー率は高いが、遠隔地や過疎地域でのカバーは乏しいケースが有る。

セルラーネットワークは、複数のベンダーがサービスを提供しているため、多重化することにより品質を強化できる。これらのネットワークを統合すると、北米に於いては97%の国土をカバーできる、としている。

また、スマートメータが利用するデータ容量は、セルラーネットワークの許容量のほんの一部でしか無く、さらにスマートメータは通常の携帯電話の4倍の強さのアンテナを有するため、余裕をもった実装が可能である。

 

携帯無線の技術はかなり速いスピードで技術革新が進んでいる。 これは有利な面がある一方、ユーティリティの必要としている技術には必ずしも必要のない範囲で進歩しても不必要なアップグレードを強要されるおそれがある。

テレコム事業者のインフラは、プライベートネットワークを構築することが可能であり、さらに新たな投資をせずにインフラに最新の技術を常に実装できる、というメリットが有る。

携帯無線を長期にわたってリースする、というモデルは、最終的には高額な投資になる可能性がある。 初期投資がかかっても、電力会社が自社でネットワークを持ったほうが最終的には安く収まる、という考え方もできる。

テレコム業者は、提供する技術が継続的に使えることと、常に過去の資産との互換性を維持するためのサービスを重要視している。電力供給は長期的なサービス故、長期的な視野に基づいたサポートに強いテレコム事業者は向いている。

ユーテリティとしては、他社に重要なデータの通信セキュリティを依存することに懸念を感じているところも多い。

テレコム業者のレート、特にセルラー無線の価格が大きく下がったために、電力会社としても十分ペイできるビジネスモデルが構築できるようになり、自社で構築するよりずっと安く運用が可能になっている。

ユーティリティとしては、自社のグリッドを制御するネットワークは自社で構築しないと信頼性の高いサービスが提供できない、という強い意見も多い。

テレコム業界は、オバマ大統領の使用するBlackberryにも対応出来ているネットワークのセキュリティを保有し、NISTの要求を超える規模を提供している。また、IPSec等のセキュリティプロトコルは900MHzの帯域では対応できないため、それらをサポート出来る高容量のネットワークを持つ面でもメリットがある。

電力会社は、州の法律による保護によって、自社の投資の回収をある程度保証する事ができる公共事業であるため、テレコム業者からリースするより自社のネットワーク構築に投資したほうが安心である、という考え方がある。

ユーティリティ事業者はITに関して果たしてその保全性の全責任を本当に持ちたがっているのであろうか?ROIの面から考えると、公共のネットワークの方がずっと有利である、という点では既にエンタプライズ業界では証明されている。

スマートグリッドにとって、テレコム事業者の提供する高速なセルラーネットワーク程の性能は必要ない、という考え方がある。

既にテレコム業界のインフラ構築に対して国民の税金がかなり投資されている。 ユーティリティの構築しようとしているネットワークに国民の税金を当てるのは果たして納得のいく戦略なのかどうか、という疑問がある。

様々なアプリケーションに利用されているテレコムのネットワークに於いて、他のアプリの影響でスマートグリッドのネットワークの性能に影響が出ることに関して電力会社内で心配する声が大きい。

米国のすべてのガス、水道、電力のメータ(約3億台)がすべて15分間隔でデータを発信したとしても、AT&Tの許容量の0,00018%しか満たない、という事が分かっている。 テレコム業界としては十分に対応できる負荷である。

すべての家庭においてインターネット接続やHANが整備されている、という事は無いため、電力会社としては、自社のネットワークを構築して、家庭内のネットワークも含めたソリューションを提供したい、という意思が強い。

ハリケーンKatrinaでの災害の復旧状況でも見るように、あのような規模の大きい災害でも、セルラーネットワークの回復は数日の内に行われている。 同時に殆どのプライベートネットワークは復旧に多大なる時間がかかっており、その違いは災害時の対応、頭位面では歴然としている。

電力会社の中には、高速回線を必要とする所も出てきている。San Diego Gas Electric等は、モバイルデバイスから動画情報を利用したアプリケーションなども計画しており、こういった広範囲のアプリケーションをサポートするために独自ネットワークを構築する方が有利、という意見もある。

今後、テレコム業界は4G+の時代に突入する。 スマートグリッドはこういった時代の最先端の技術を宵に導入することが可能になり、その投資も最低限で済む。 また、音声、動画、データ等、複数のメディアを統合的にサポートできる、という点でも有利である。 

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